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chapter3

  • 2012/08/15 14:40
  • Category: 雑記
アーサーとランチを共にするようになってから二週間。
1時間という短い時間の中でも色々なことがわかってくる。
男のくせに甘いものに目がなかったり、恋愛映画が好きだったり。
いわゆる草食系かと思いきや、早くに両親を失くして奨学金で大学に行った苦労もしているらしい。
気がつけばランチタイムを心待ちにしている自分がいたりして。
(・・・単なる暇つぶしよ)
そんな強がりを言いながら今日もアーサーと向かい合っていた。
Screenshot-380.jpg「・・・どうしたの?全然食べてないけど」
今日のアーサーは現れたときから少しおかしかった。何だかすごく緊張しているように見える。
いつもはあっというまに平らげる食事にも少ししか口を付けず、気がつけば目を伏せたかと思うとこちらをじっと見つめてきたり。口数も少ない。
「あっ・・・いえ、何でもないです」
Screenshot-381.jpg「ふーん・・・」
慌てるアーサーの姿を見つめながら、食事を終えた私はナイフとフォークを置く。
この二週間で、年上をからかうことに飽きたってところかしらね。
ランチタイムも終わりにしたいけど、自分から言い出した手前言えずにもじもじしてるのだろうと見当をつける。
(だから年下はいやだって言ったのよ・・・。燃えるのも燃え尽きるのも早すぎてついていけないわ)
そんな所が面白くて、毎日この時間を楽しみにしていた自分が馬鹿馬鹿しく思える。
いいわよ。終わりにしてあげる。
かるくため息をついてコーヒーを飲む。
「ランチタイムはこれで終わりにしましょ」
終止符は私に打たせてよね。それが年下のマナーってやつなんだから。
「えっ・・・どうしてですか?」
そんなすがるような瞳で見たって誤魔化されないんだから。ああ、本当に面倒くさいったらないわ。
「終わりにしたいんでしょ?それが言い出せなくてウジウジしてる姿なんて見たくないの」
Screenshot-382.jpg「違いますっ・・・イヴさんっ!」
「じゃあね。二週間楽しかったわ」
この店は料理と引き換えに精算を済ます店で良かったと思いながら、私はそのまま席を立つ。
・・・あぶなかった。早く気がつけてよかった。
深入りしてから傷付くなんてまっぴらだから。
今だったら楽しかった思い出のまま、終わらせられるもの・・・。
「イヴさんっ!!待ってください!」
背後から追いかけてきたらしいアーサーの声がする。
まさか追ってくるとは思わなくて、思わず早足で立ち去ろうとするとアーサーは私の腕を掴んだ。
Screenshot-383.jpg「ちょっとっ!離してよ」
「すいませんっ!でも・・・僕今日イヴさんをデートに誘おうとして・・・緊張してて・・・」
意表をついた言葉がアーサーから飛び出して私は呆然と立ち尽くす。
デート・・・?
アーサーの顔は真っ赤になっていて今にも湯気があがりそうなほどだ。
「その・・・ランチだけじゃなくてもっとイヴさんと一緒に過ごせたらって考えていたんです」
Screenshot-387.jpgデートに誘う緊張を私は勘違いしてたってこと・・・?
「ぷっ・・・・」
自分の勘違いと目の前で茹蛸のようになっているアーサーが可笑しくて思わず笑ってしまう。
今時デートに誘うだけでこんなに緊張しているなんてフィーナといい勝負だわ。
くすくす笑う私をみて、アーサーが少しムッとした顔をする。
「それ以上笑うと明日のお昼に迎えに行っちゃいますよ」
明日は土曜日、つまり仕事は休みだ。家でやりたい仕事もあったけど、アーサーの一生懸命さに折れてもいいかと思う自分がいた。
「いいわよ」
「えっ?」
私のあっさりとした承諾にアーサーが驚いた顔をする。
「だから、迎えに来てよね。明日の昼に」
「・・・はいっ!」Screenshot-385.jpg嬉しそうに笑うアーサーはちょっと失礼だけど、犬が飼い主にじゃれるような可愛らしさがあった。
「・・・アーサー。いつまで腕を掴んでるつもり?」
私の腕をいつまでも掴んだままのアーサーを軽く睨む。慌てて手を引く姿がおかしい。
Screenshot-386.jpg「すいません・・・っ!」
「会社戻るわよ。午後もがんばらなくちゃね」
私とアーサーは肩を並べて会社へと歩き出した



昼休みが終わるまでまだ時間があったせいか、オフォスにはまだ誰も戻ってきていなかった。
自分のデスクに戻ってパソコンを立ち上げる。
さっきまで一緒だったアーサーの照れた顔が浮かんできて、私は思わず笑みを漏らす。
(まったく・・・年下に振り回されるなんて、ね・・・)
でも悪い気はしない。アーサーといるとなんだかこっちまで純粋な気持ちになれる気がして。
「ボスの次は年下?」
険のある声が背後から降ってくる。先輩の声だとすぐに分かる。
振り返ると腕を組んでこちらを睨みつけている先輩の姿があった。
「あの子、K大学出てるから目をつけたんでしょ。どこまでも計算ずくな女ね」
K大学はいわゆる天才ばかりがあつまる一流の大学だ。
アーサーが大学を出ていることは知っていたけど、K大学だったことは今初めて知った。
奨学金を貰いながら通っていたってことはよほど優秀だったんだろう。
「先輩も暇なんですね。いちいち人の行動見張ってるんですか?」
この間勝負がついた時点でもうどうでもいい存在ではあったけど、売られた喧嘩は買う性質だ。
「ここ最近ずっとあの子を追い掛け回してるでしょ。嫌でも目に入るのよ」
「先輩も相手みつけたらどうですか?カリカリしてばかりで干物女になってますよ」
我ながら意地の悪い笑みを浮かべる。口喧嘩で私に勝とうなんて甘いのよ。
わなわなと屈辱に震える先輩の後ろから昼休みを終えた同僚が戻ってくる。
「仕事があるので、失礼します」
嫌味なほどのにっこりとした笑顔で言うと私はデスクに座り仕事を再開した。
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Comment

暇人

読ませてもらいました♪
アーサー意外と積極的w肉食系男子ですねw

チラホラ出てくる【先輩】が嫌な女過ぎる!(((>A<
でもそこがいいw
  • URL
  • 2012/08/15 15:52

きなこママ

暇人さん、こちらにまでコメありがとうです!
アーサーは草食系とみせかけて意外にロールキャベツ系男子みたいですw

先輩みたいな嫌味なキャラは必要悪ですね\(^▽^)/
やられっぱなしでちょっと可哀想だけどw
  • URL
  • 2012/08/15 17:18

kaorin114

おはようございます!

アーサー良くやった!w
イヴ姉さんも内心乙女な所があって可愛いですね♪

続きを楽しみにしています(´∀`*)

  • URL
  • 2012/08/16 11:45

きなこママ

こんにちは♪
アーサー頑張りましたw
イヴの心を乙女にできるかがアーサーの勝敗の分かれ目ですねw

楽しみにしてくれているなんて嬉しいです!
励みになってマスw
  • URL
  • 2012/08/16 16:18

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Loveflower888

Author:Loveflower888
modで色々キャラメイクできるPCゲーが好き。特に綺麗な男子を作るのが趣味。シムズ3がメインですがskyrimの記事も載せています。
今後はまったり更新。気ままにUPしていきます。

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