カイン編あとがき&SS

昨日カイン編のストーリーが完結致しました♪
読んでくださった皆様がいたからこそ、この飽き性な私が書き終えられたのだと思います!
皆さんありがとうございましたヽ(*´v`*)ノ

もともとカインはマジシャンとしてプレイしていたキャラなので感慨もひとしお(笑)
アリサ・イヴァンも書いているうちにとっても愛着が沸いてきたキャラです。
頂いたコメントのお返事にも書きましたが、いつかイヴァンのお話を書けたら・・・と思ってます。


ここからはストーリー本編とは無関係なお遊び要素の強いSSになります♪

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アリサ「天気いいなあ」

イヴァン「アリサ、何してるの」

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アリサ「庭の花がすごく綺麗に咲いてるんだよ。知ってた?」

イヴァン「本当だ。あそこの花も綺麗だな」

アリサ「あ、綺麗~!ね、ね。イヴァン、公園に行ってみない?もっと綺麗なお花があるかも」

イヴァン「とか何とか言って、フロスティ・ドリームのアイス食べたいだけだろ?w」

アリサ「ばれたか。゚ヽ(゚´Д`)ノ゚。」

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アリサ「あたしフリーザーバニーのアイスがいいっ!」

イヴァン「アリサ・・・全然花見てないぞ(`ω´*)」

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本編であまりにも可哀想なイヴァンの為の救済SSですw
気分転換に髪型変えました♪

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カイン「てめー、救済SSだかなんだかしらねえがアリサに手出すんじゃねえよ!!」

イヴァン「もうお前とのカップリングはみんな本編でお腹なんだよ!出てくるな!」

アリサの顔。。。。。w

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カイン「お前がでてきたせいで俺のSSの枚数すげえ少なくなってんだよっ!!主人公は俺だっーー!」

イヴァン「お前の顔、スライダー動かしまくってるから表情つけると破綻するって作者がいってたぞ!出番ないのもそのせいだろっ」

アリサ「・・・主役はあたしなのになあ」

ここからは誰得?アリサ得?なSSですwww

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アリサ「ねえ、カインとイヴァンってどっちが人気あるのかな~?」

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カイン「俺に決まってんだろ」

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イヴァン「いや、俺だね」


くだらないSSばかり張ってますが、これも親バカの愛ゆえ・・・ってことで
ご理解いただければ幸いでゴザイマス♪

さ~!明日からは待ちに待ったスーパーナチュラルで遊ぶぞ~!!
パッチもようやく当てるのですが何事もおきませんように・・・w

カイン編、読んでくださった全ての皆様に・・・

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chapter9 結末

Screenshot-797.jpg銃を互いに構えあった二人はそのまま微動だにせず、にらみ合っている。
イヴァンさんはあたしを助けてくれた。
その上、「依頼を破棄する」とあの女の人に宣言したのにどうして争わないといけないの?

「イヴァンさんっ・・・もうやめてっ」
あたしの叫びにもイヴァンさんは何の反応も示さない。
Screenshot-815.jpg「資料は持ってきたな」
「ああ、ここにある」
カインはそういうと銃を構えながら反対の手で茶色い厚みのある封筒をイヴァンさんの足元に投げる。
それを検めた後にイヴァンさんは言った。

「アリサの命とお前の命、どちらかを選べ」


イヴァンさん・・・?
どうしてそんなこと・・・?
あたしはイヴァンさんの言葉の真意が分からずただ困惑する。
Screenshot-816.jpg「アリサに手を出さないと誓え」
カインがイヴァンさんを睨みつけながら言った。
Screenshot-818.jpg「ああ。誓う。今後一切彼女には関わらない」

「わかった。・・・好きにしろ」
そう言うとカインは銃を床に捨てる。
Screenshot-817.jpgイヴァンさんはそのカインに狙いを定めたままだ。
トリガーにかけられた指に力が込められるのが、側にいるあたしにはわかる。

「やめてっ!!」
二人が争う姿なんか見たくない。
それにあたしはまだ・・・カインに言ってないことが・・・沢山あるのに。
こんなの絶対嫌だ。
イヴァンさんの腕を掴もうとしたその瞬間。

Screenshot-821.jpgイヴァンさんの指が引き金を引いた。
パンッ!という乾いた音が部屋に響き渡る。

Screenshot-820.jpg「カインッ!!」
あたしはカインに駆け寄ろうと足をむけると、イヴァンさんがそれを手で制した。

「・・・ヒットマンにしちゃあ狙いが随分甘いな」
Screenshot-822.jpgカインはこんな状況なのに不敵な笑みを浮かべながら先ほどと同じ場所に立っている。
カインには弾は当たっていないみたいだ。
こんな至近距離なのに・・・外した・・・?

Screenshot-823.jpg「当たり前だ。狙っていたらお前はもうこの世にいない」
「・・・どういうことだ」

「確かめただけだ。お前の覚悟を」
イヴァンさんはそう言うとゆっくりと銃を下ろし、カインに向かって歩き出す。
Screenshot-824.jpgそしてカインの近くで一言小さく何かを言うと、カインもそれに答える。
その声は小さくてあたしには聞きとれない。

Screenshot-826.jpgイヴァンさんは一度だけ、あたしを振り返りどこか寂しげな笑顔を向ける。
「イヴァンさんっ・・・!!」
イヴァンさんを呼ぶ声は、扉の向こうに消えるイヴァンさんにはもう届かなかった。
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Screenshot-825.jpg「彼女を不幸にしたらその時はお前の命をもらう」
すれ違いざまにイヴァンが俺に言った言葉。
その一言に奴がどんな想いで俺を撃とうとしたかが分かった。
「ああ・・・分かってるよ」
俺の返事を聞くとイヴァンは部屋の扉に手をかけ、アリサに目を向けた。
一瞬のことだったが想いの全てを込めたような表情に、奴のアリサへの想いの大きさを知った。
同じ想いを持っているからこそ、分かった。

「イヴァンさんっ・・・!!」
扉を閉める音にアリサの叫びがかき消され、イヴァンは姿を消した。

アリサは緊張の糸が切れ、その場に座り込む。
Screenshot-829.jpgこいつの性格からすると、イヴァンを救ってやりたかったんだろう。
だが恐らくイヴァンは自分からその救いを跳ね除けざるを得なかった。
汚れた手ではアリサの側にはいられないと。

Screenshot-830.jpg「起きれるか」
へたりこんだままのアリサに俺は手を差し伸べる。
ぼんやりと宙をさまよっていたアリサの視線が俺に注がれ、ようやく我に返ったようだ。
Screenshot-831.jpg「・・・バカッ!!あんな真似して殺されてたらどうするのよっ!」
「お前が無事ならそれでいい」
いつもなら絶対に口にしない台詞に、アリサは顔を真っ赤にしながら馬鹿、をひたすら連呼する。
こいつの命を助けられるなら、それでいいとあの瞬間本気で思った。
一つだけ、こいつに自分の気持ちを伝えていないって心残りはあったが・・・。

Screenshot-833.jpg「いつまでそこに座ってるつもりだ、お前。ほら手貸せよ」
ブツブツ言いながらもアリサは俺の手に手を重ねる。
温かいアリサの感触に、ようやく俺は安堵する。

Screenshot-834.jpg「・・・・・腰、抜けちゃったみたい・・・」
へたりこみながらアリサが小さく言った。
色んなことがありすぎたんだろう。アリサにそんな目に合わせた自分に腹が立つ。
だがそんなことはおくびにも出さずに笑った。
「ばばあかよ・・・。しょうがねえな・・・」
ほら、と背中を差し出すとアリサは大人しく俺に背負われる。
アリサを背負いながら俺はゆっくりと歩き出した。


Screenshot-836.jpg「・・・ありがと」
俺の背中に顔を寄せて、小さくアリサが呟く。
「助けるって、約束しただろ」
「うん・・・。来てくれて嬉しかった」

「おまえ・・・」
「ん・・・?何?」
Screenshot-835.jpg「少し太ったんじゃねえの?重いぞ」
アリサの言葉が照れくさくて俺はいつもの憎まれ口を利いてしまう。
「ふ・・・太ってなんかないわよっ!!デリカシーってもんがないわけ?あんたにはっ!!」
いつかちゃんと俺から言わないといけない言葉がある。
奴との約束を守る為にも、俺はアリサをずっと側で守っていこうと一人誓った。





数日後・・・・。
Screenshot-798.jpgあたしはぼんやりとテレビでニュースを見ている。
カインが警察に提供した資料が情報源となり、レニーコーポレーションは大勢の逮捕者を出していた。
事実上の壊滅だ。
これで・・・終わったのかな。

あたしはイヴァンさんのことを考える。
今どこで、何をしてるんだろう?
Screenshot-800.jpg「何ぼーっとしてんだ」
カインがあたしに声をかけてくる。
「ん・・・イヴァンさんは大丈夫なのかなって」
「惚れてたのか?」
ニヤニヤ笑いながら言うカイン。
「違うわよっ!!そうじゃなくて・・・ただ心配してるだけっ!!」
Screenshot-801.jpg本当は、ちょっとイヴァンさんに惹かれてた。
優しくていつもニコニコしてるイヴァンさんがカインを狙う暗殺者だったのはショックだったけど。
でも・・・迷いながらもあたしを助けてくれた。
そんなイヴァンさんに何も思わなかったかというと嘘になる。
だけど、あたしは。あたしの気持ちは・・・。
Screenshot-802.jpg「レニーコーポレーションも今はイヴァンに構ってる暇はないだろ。それにあいつはすご腕の暗殺者だ。殺そうにも殺せる奴がいない」
「そっか・・・。それならいいんだけど」

「お前も残念だったな。せっかく引き取り手がみつかったと思ったのに」
「どういう意味よっ!!あたしだってその気になれば男のひとりや二人・・・っ」

「その気になんなくていい」
「・・・え?」

Screenshot-804.jpg「だから・・・その・・・ええと、あれだ・・・」
カインはもごもごと何かを言おうとして焦ったような顔をする。
こんな顔するカイン、見たことない。
「・・・あー、めんどくせえっ・・・だから・・・こういうことだっ」
Screenshot-805.jpgグイっとカインに腕を引かれ、気が付くとあたしの唇はカインに塞がれていた。
Screenshot-806.jpgえ?あたしたち・・・キスしてるっ??!
心臓がばくばくいってて、あたしは頭が真っ白になる。

唇をゆっくり離すとカインは照れくさそうに呟いた。
Screenshot-808.jpg「お前は俺のそばにいろよ」
あたしのことを命をかけて助けてくれたカイン。
でもそのずっと前から、きっとあたしはカインが好きだったんだ。
そのカインからこんな風に言われるなんて・・・。

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ど、どう反応したらいいのよっ!!

「・・・アリサ?」
「・・・・・っば・・・・バカーーーーッ!あんたには情緒ってもんが欠落してんのっ!!いきなり勝手にき、き、キスするなんて最低っ!!」
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あたしは思い切りの照れ隠しでカインをポカポカと殴りつける。
カインは・・・分かってくれるよね?
これがあたしの返事だって。

Screenshot-812.jpg「おまえっ・・・そんな乱暴ばっかりすると嫁に貰ってやんねえぞ!」
「だれが貰ってって言ったっーーー??!」


逃げるカインを追いかけながらあたしは心の中でこっそりと呟く。



これからもずっとカインの側にいるよ。
だって、きっと。
カイン以上の居場所なんて、あたしには存在しないから。


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chapter8 切愛

Screenshot-773.jpg考えれば考えるほどに彼女との楽しかった日々だけが、頭に浮かぶ。

いつの間にか、俺は彼女を好きになっていた。
殺伐とした殺しの仕事に身を染めてからは、他人に特別な感情を抱くことなどなかったのに。
いや、抱かないように自分を制してきた。
その感情は必ず仕事の足を引っ張ることになるからだ。
SSSD分かっていたはずなのに。
彼女はごく自然に俺の心に入り込んできて、どんどん存在を大きくしていった。
SSSSSそのことに気が付いてから俺は、なんとかして彼女だけは巻き込まないようにしたかったが
状況がそれを許さなかった。

事態がここまで差し迫った今、俺は彼女を手にかけるしか選択肢はない。

一度でも依頼をしくじればこの仕事を続けることが難しくなるだけでなく、レニーコーポレーションからも恨まれ別のヒットマンを俺に差し向けるだろう。
Screenshot-776.jpgやるしか・・・道はないのか。



Screenshot-775.jpg「もうすぐカインが来るんでしょう?あの女の部屋で待ったほうがいいわ」
女が俺に声をかける。
俺は黙って立ち上がり、アリサが閉じ込められた部屋へと向かった。


アリサのうなだれた姿が目に飛び込んできて、俺は無意識のうちに目を背ける。
彼女を傷つけて裏切った痛みが心を襲う。
Screenshot-777.jpgそんな様子をちらりと見た女はつかつかとアリサに近寄った。
「心配しなくてもいいわよ。あんたを助けにくる王子様と一緒に苦しまずに殺してあげるから」
アリサは女に挑むような目つきで答えた。
「・・・あんたにやられるようなカインじゃないわよ。色仕掛けだって失敗したくせに、甘く見ないで」
「・・・・っ!その減らず口、聞けなくしてやるわっ」
Screenshot-779.jpg女がナイフを取り出してアリサに突きつける。
俺はとっさに女の手からナイフを叩き落した。

「よせ。人質を傷つけるな」
「あなたまさかこの女を手にかけることを迷ってるわけじゃないでしょうね」

女の疑いの眼差しを受けながら、俺はただ沈黙する。
Screenshot-789.jpg俺の沈黙を肯定と取った女は軽蔑したように薄く笑った。
「そういう、ことね・・・。あなたもただの男だったってわけ」

Screenshot-788.jpg否定しなければいけないのだと頭ではわかっている。
だが否定することは、アリサを手にかけるのと同じことだ。
この女の言うとおり、俺はアリサの前では彼女を想うただの男だった。

「否定しないわけね・・・いいわ・・・」
女はそう言いながら、ゆっくりと床に落ちたナイフを拾う。
Screenshot-784.jpg「それならあたしがその未練断ち切ってあげるっ!!」
再びナイフを振りかざし、アリサに襲いかかる。
俺の体は無意識のうちに動き、女の手からナイフを奪い背後から女の喉下に当てた。
Screenshot-785.jpgナイフを一閃すれば、すぐに女は息絶えるだろう。
俺はナイフを持つ手に力を込める。

「イヴァンさんっ!!やめてっ!!」
Screenshot-786.jpgアリサの叫びが部屋に響き、まっすぐに俺の心を捉える。
「そんなこと・・・したら駄目だよ・・・。お願いだから・・・」
懇願するような声音に俺の手に込められた力が抜けていくのを感じた。

「行け・・・。レニーコーポレーションにも伝えろ。俺は契約を白紙に戻したと」
女の背を突き飛ばし、俺は覚悟を決めそういい放つ。
「正気なの?そんなことしたら今度はあなたが狙われるわよ」
「覚悟の上だ。俺を殺せる奴がいるのならな」

「一流の暗殺者が落ちたものだわ・・・。いいわ、首を洗って待っていなさい!」
女はそう言うと軽やかな身のこなしで立ち上がり、扉の向こうに消えていった。
これで俺は追われる者、になった訳か。
それでいい。アリサを手にかけることなど、できることではなかったのだから。

Screenshot-787.jpg「イヴァン・・・さん・・・助けてくれてありがとう・・・」
アリサは恐怖に震えながらも気丈にそう言った。
俺は黙って彼女の手足の自由を奪っているロープを解く。

Screenshot-790.jpg「イヴァンさん、一緒に帰ろう?あとはカインがきっと何とかしてくれるから!」
俺が暗殺者だと知りながらまだそんなことを言うアリサの優しさが胸を包む。
そうできたらどんなにいいだろう。
彼女と過ごした数週間、俺は自分の仕事すら忘れそうになるほど彼女に惹かれていった。
ずっと一緒にいたいと、そう願った。
だが、俺の手は何人もの人間を殺め汚れ切っている。
そんな俺が彼女の側にいることなど、許されることではなかった。

Screenshot-791.jpg「いつか・・・また一緒に・・・出かけたいって誘ったこと、覚えているか」
「・・・覚えてる。一緒にいればまたどこにだって行けるよ?だからっ・・・」
Screenshot-793.jpg泣き出しそうな顔のアリサがとても愛しい。
このまま彼女を連れ去ってしまえたらどれだけいいだろう。
「あれは嘘じゃない。俺の・・・本心だ」

Screenshot-792.jpg「イヴァンさん・・・・」

離れたらもう二度と彼女には会えないだろう。
明るい笑顔も声も、彼女の全ては俺の記憶の中にだけ存在するものになる。

一度だけ・・・。
一度だけでいい。彼女に、触れたい。
その存在を、体温を、確かめたい。
Screenshot-780.jpg許されないことだと知りながら彼女をきつく抱きしめた。

俺の腕に彼女の柔らかな温かさが伝わる。

Screenshot-781.jpg「普通の男として・・・君に出会いたかった・・・」

「イヴァ・・・ン・・さん・・・」

Screenshot-782.jpg俺はゆっくりとアリサから手を離す。
さよなら。愛した人。
君の幸せを祈っている。どんなに離れていても。二度と会うことはなくても。

Screenshot-783.jpgそんな俺の感傷をかき消すように、建物の入り口で物音がした。
彼女を救いにカインがやってきたのだろう。
彼女を託すだけの価値のある男か、確かめさせてもらうと俺は決めていた。


Screenshot-794.jpg「アリサから離れろ」
部屋のドアが開き、背後からカインの声がした。
「カインッ!!」
アリサの必死な瞳を見れば、彼女の想いがどこにあるかすぐに分かる。

Screenshot-796.jpg俺はゆっくりと振り返り、こちらに銃口を向けたカインと対峙した。

chapter7 正体

Screenshot-763.jpg俺は市役所で取ってきたイヴァンの住民票を手にそこに記された住所に向かっていた。
イヴァンの住んでいたという住所とは全く別の住所だ。
俺の頭の中で警告音が鳴り響いていた。

住民票に書かれた住所に存在する家のドアを軽く叩くと、すぐに中から「はい」という低い男の声が聞こえた。
「すみません。イヴァンさんのお宅はこちらですか」
俺ができるだけ柔らかい声でそう尋ねると、ゆっくりと扉が開き中からはずんぐりとした体型で今時珍しいほどの厚い瓶底メガネをかけた男が姿を現した。
Screenshot-764.jpg「僕がイヴァンですが・・・何か?」
その返答を聞くや否や俺はそのまま踵を返し、アリサの携帯にコールする。
呆然とする本物のイヴァンを後に俺はすぐにタクシーを拾う。
Screenshot-765.jpg何度コールしてもアリサは出ない。
留守電にも切り替わらないことに俺の不安は一層大きくなる。
(無事でいてくれっ・・・!)
そう願いながら俺は家へと急いだ。
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うっすらと意識が戻っていくのと同時に頬に冷たい床の感触がした。
顔に髪がかかるのがうっとうしくて、あたしは手で髪をかきあげようとした時に
自分の手足がきつく結ばれていることに気が付く。
な・・・なんで・・・。
どうしてこんな状態になってるわけ?
Screenshot-743.jpgゆっくりと瞼を開くとまわりの状況にさらに混乱する。
廃墟のような部屋にあたしは手足を縛られて床に転がされていた。
「あら、目がさめた?」
頭上から女の人の声が降ってくる。そこにはカインが通いつめていたスパの女の子が、あの時とはまるで違う冷たい表情であたしを見下ろしていた。
Screenshot-745.jpgその背後には表情のないイヴァンさんが立っている。
「イヴァンさんっ!!大丈夫ですかっ?!」
Screenshot-749.jpg「フフフ・・・。探偵の助手をしてる割に随分と頭の回転が悪いのね。この人は最初からイヴァンじゃないわ」
イヴァンさんじゃ、ないって・・・?どういうこと?
そういえばあたし、イヴァンさんに勧められたピーチティーを飲んで急に眠くなって・・・。
イヴァンさんが・・・睡眠薬か何か・・・入れたってことなの・・・?

「イヴァンさんっ!嘘・・・ですよね?脅されてやったんですかっ」

Screenshot-747.jpgイヴァンさんは何も答えず、機械のような無表情な顔であたしを見つめている。
あたしの知ってるイヴァンさんじゃない・・・。

「本当におめでたい子ねえ・・・。この人はゼロよ、カインを殺すために雇われた暗殺者」

Screenshot-750.jpgゼロって・・・。カインが言ってたスゴ腕の暗殺者?
それがイヴァンさんだって、言うの?
カインを殺すって・・・。

「もういい。お前は下がれ」
聞きなれたはずのイヴァンさんの声なのに、まるで違う人のような冷たい声音でイヴァンさんが言った。
その言葉に女の人は何か言いたげだったが、イヴァンさんの冷たい視線を浴びてそのまま黙って背を向け部屋を出て行く。

二人だけになった部屋は不気味なほどの静寂が支配する。

「・・・嘘、ですよね?イヴァンさんは・・・イヴァンさんですよねっ!!」
こんな状況でも信じたい思いであたしは無意味なことを叫ぶ。
いつものイヴァンさんの笑顔に戻って、「アリサさん、大丈夫ですか」って言って欲しい。
ただ脅されてやったことなのだと、言って欲しい。

そんなあたしの願いは次の瞬間、粉々に打ち砕かれた。

Screenshot-752.jpg顔色一つ変えず、イヴァンさんはあたしに銃口を向けたのだ。

「・・・どう・・・して・・・?」
「イヴァンなんて男は最初からいなかった。レニーコーポレーションが必要としてる資料とカインの命を取るのが俺の仕事だ」

あたしの知ってるイヴァンさんとは全く違う話し方。表情。声のトーン。
その全てが、記憶の中のイヴァンさんは作られたものだったのだと証明していた。

Screenshot-751.jpg「・・・カインとその資料を・・・手に入れる為にあたしをここに連れてきたってこと?」
「少しは頭が働き始めたみたいだな。資料の場所を探る為にカインの家にもぐりこんだが・・・どうやら特別な場所に置いているようで見つけられなかった。あんたを攫えば資料もカインの命も取れる」

Screenshot-754.jpg「あたしと出かけた時っ・・・・追われてたって言っていなくなったのはどうして?あれも嘘・・・?」

「カインはあの家での携帯電話の電波を全てキャッチして聞けるようにしていた。俺を多少なりとも疑ってたんだろうな。・・・さっきの女にカインにハニートラップを仕掛けさせて、資料の場所を聞き出そうとした。その結果を聞きに行く必要があったんだ。・・・失敗に終わってあんたを・・・巻き込まざるを得なくなった」
Screenshot-757.jpg巻き込まざるを得なくなった・・・その言葉を発する時。イヴァンさんの顔に少しだけ表情が浮かんだ。
そうする他なかった、という言い方にあたしは囚われているにも関わらずまだイヴァンさんを信じたかった。

「あたし・・・イヴァンさんと一緒に出かけたり・・・イヴァンさんに励まされたりして・・・すごく嬉しかった。・・・でもそれも・・・全部嘘だったって・・言うんですかっ?」

Screenshot-753.jpgずっと無表情だったイヴァンさんの顔が、かすかに歪む。
なにかを我慢しているような、苦しげな表情に。

でもそれも一瞬だった。
「余計なことを言うな。おまえはカインを殺すまでの人質だ。おとなしくしていろ」
すぐに元の無機質な表情に変わると、背を向けて部屋から出て行く。
ガチャン、という扉の向こうで鍵をかけられる音を聞きながら、あたしはようやく銃口をむけられた恐怖に足が震えるのを感じた。


Screenshot-758.jpgアリサを閉じ込めた部屋に鍵をかけた後、俺は小さくため息をついた。
巻き込みたくなかった。彼女だけは。
俺の正体も・・・知られたくはなかったのに。
彼女の中では・・・「イヴァン」でいたかった。

一瞬浮かんだ甘い考えを振り切るように頭を振る。
そんなことを望んだところで何になる?考えるだけ時間の無駄だ。
Screenshot-760.jpg「随分と思い悩んだ顔をしてるわね」
簡素な休憩室となっている部屋に俺がはいっていくと、レニーコーポレーションに雇われた女がクスクスと笑った。俺は常に単独で仕事をするが、今回の仕事はレニーコーポレーションの命運がかかっているのだろう、互いに監視する役目も含めて俺とこの女二人を雇ったのだ。

「黙って仕事をしていろ」
ソファに腰を沈める。彼女に銃口を向けたことがこんなにも辛いとは思わなかった。

「そんな怖い顔しないでよ。貴方の仕事の手際、素晴らしかったわ。ねえ・・・これからもあたしと組まない?」
色仕掛けのつもりか、俺に覆いかぶさるように迫ってくる。

Screenshot-761.jpg「俺は誰とも組むつもりはない」
「あたしはあなたの力になれるわ。パートナーにだって・・・」
「弾を打ち込まれたくないなら、さっさとそこをどけ」

俺の強い拒否の言葉に屈辱を感じたのか、女は眦を上げて睨みつける。
「言っておくけど、レニーコーポレーションからはあの女も殺すように言われてるわ。・・・裏切りは許されない。ちゃんと心に留めておくことねっ!」

Screenshot-762.jpg部屋を出て行く女の捨て台詞に俺はわかっていることなのに、動揺していた。
彼女を殺せるか・・・?
銃口を向けただけでこんなざまなのに。
俺はターゲットに深入りしすぎた。

だがもう、逃れようのないことだ。

レニーコーポレーションが求める資料の奪回と知られたくない事情を知るカインを消すこと。
それが俺の仕事だったはずだ。
今更何を悔やんでも、遅すぎる。

ゆっくりと携帯を取り出し、俺はカインの番号へとコールした。



タクシーを思い切り飛ばさせてようやく家に戻る。
「アリサっ・・・!!」
玄関の扉を開けて家の中を探るが、アリサの姿はない。
そしてイヴァンの姿も・・・。

まるでそのタイミングを計っていたかのように、俺の携帯が鳴り始めた。
「アリサを預かっている。返してほしければ例の資料を持って来い」
携帯から聞こえるのはイヴァンの声だった。だが、今までのイヴァンとは全く違う。
Screenshot-716.jpg「アリサに手を出すな!あいつは関係ない!」
「心配するな。今のところ彼女は無事だ。今後どうなるかはお前次第だが」
感情などどこかに置き忘れたかのような冷たい声。
やつは間違いなくゼロだ。プロの殺し屋。
俺が約束を守らなければためらいもなく、アリサを殺すだろう。

「わかった。どこへ行けばいい」
ゼロが告げた場所はレニーコーポレーションが所有する、今は使われていない工場だった。
そこに俺と例の資料を呼び寄せて、一気に消すつもりだろう。
そんなことは分かっている。

アリサが無事でいてくれたら、それでいい。
今助けに行く。
待ってろよ、アリサ。


カイン&アリサ SS

こんにちは!本日3度目の更新です!
土日祝日はどうしても長時間PCができない為、まとめてのUPヽ(〃v〃)ノ

ストーリーカイン編で出てくるカインとアリサの自己満足SSになりますw

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RosesimsさんでDLしたこの服を使いたくて撮ったSSともいえます(笑)
スカートから足が飛び出ているのはスルーしてくださいヾ(´ε`;)ゝ…
髪型変わってますが、↑の子はアリサです。

久々に内装をやったらけっこう楽しかった♪
Screenshot-735.jpg微妙なショートストーリー風になっております。
Screenshot-733.jpg
待ち人来らず・・・・。

Screenshot-732.jpg
どこから出てきたんだ、カイン。

Screenshot-736.jpg
本編ではありえないアリサとカイン。

Screenshot-737.jpg
アリサの顔がとても嬉しそうで、ちょっとこっちまで嬉しくなりますw

Screenshot-738.jpg
スーパーラブラブタイム(〃´ x ` 〃)ポッ

Screenshot-739.jpg
(〃ノωノ)

Screenshot-741.jpg
以上自己満足SSでした~(*´艸`*)

このSSを撮るのに使用させていただいたCCのケーキが美味しそうすぎるんですよっ!
Screenshot-742.jpg
ああ・・・どれも食べたい・・・w

この素敵なCCはlira sims様で配布されているmini cake set です。
他にも可愛い和食セットなども配布してくださっています!
ありがとうございました♪

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Loveflower888

Author:Loveflower888
modで色々キャラメイクできるPCゲーが好き。特に綺麗な男子を作るのが趣味。シムズ3がメインですがskyrimの記事も載せています。
今後はまったり更新。気ままにUPしていきます。

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